富山県出身の立川志の輔師匠の落語のまくらでも「富山県の人口の半分がホタルイカ…」と出て来る程、富山ではホタルイカがポピュラー食材です。
全国区でも富山=ホタルイカと考える方は多いかと思います。
しかし、実はホタルイカの漁獲量は年にもよりますが兵庫県が1位になるときもあるのです!
なぜ兵庫県が1位なのに富山の方が有名なのか…、その深掘りは次回のネタに取って置き今回は純粋に【ホタルイカ】を紹介できればと思います。
神秘的に青く光るホタルイカ
ホタルイカは名前の通り青く光るイカの仲間です。体長は約6センチ前後の極小サイズのイカになります。
イカだから…、とアオリイカサイズを想像しながら初めてみると「小さ!」ってなると思いますよ。
科学的にはまだまだ謎が多い生き物で現在でもわからないことが沢山。
普段は水深200メートルから700メールの海の深い部分で生息しているようなので、水深の深い富山湾ではホタルイカの生息に適しているのかもしれません。
青く光る理由としては主に外敵から身を守ろうとして光っているようです。
通常のイカであれば墨をはいて外敵から身を守りますが、ホタルイカは青く光ることでカメラのフラッシュのように目潰しをして外敵がビックリしている間に逃げるという手法のようです。
いかんせんまだまだ謎の多いホタルイカですから科学的に新しいことがわかってくると楽しいかもしれませんね。
ホタルイカ観光のメッカ『滑川市』
富山県の東部に位置する滑川市(なめりかわ)。関東の人だと『なめがわ』と呼びたくなるような…。
滑川市は北側に富山湾、南側には立山連峰、東西は早月川と上市川に挟まれた自然豊かな市です。(富山県全体が自然豊かですが…、突っ込まないでね)
そんな滑川市にはほたるいかミュージアムというホタルイカの事ならおまかせという面白いミュージアムがあります。
ミュージアム内には様々な展示があり、発光ショー等の触れて学べる内容も充実しておりお子さんと一緒に行っても飽きない工夫がされています。(ミュージアムの細い内容はまた別の機会に観光でご紹介致します。)
また、滑川市のほたるいか海上観光では毎年3月から5月にかけて船によるホタルイカの定置網での漁を見に行くことが可能です。
夜明け前に港を出航し、漁を行っている目の前まで船で行くことが出来、定置網での漁獲の際に多くのホタルイカが一斉に光る光景はまさに神秘的といえる光景です。
こちらは早朝というより深夜に近い時間帯での出航になりますのでお寝坊さんには少しキツイかもしれませんね。
事前予約などが必要になりますので、詳しくは『ほたるいか海上観光』のページをご覧ください。
観光する際はくれぐれも夜更かしNGです。
ここからが本題!食す『ホタルイカ』
今回はグルメのカテゴリーでの紹介のはずが前置きが長くなってしまいました。すいません…。
さて、見て楽しいホタルイカですが、やはり食して美味しいが大事なところ。
ホタルイカは最近では首都圏のスーパー等でも時々見かけたりしますがやはり多いのが兵庫県産のホタルイカですね。
富山産のホタルイカは漁獲量にもよると思いますが首都圏では少し高めの居酒屋さんや割烹でないと見かけないのが残念。
しかし、当然、富山県内では県内産のホタルイカがスーパーでもゴロゴロとあります。
しかも安い、安い。あるあるですが、富山県内でのスーパーの金額を見ると首都圏の金額がボッタクリ並みの金額設定に唖然としますよ…。
さて、そんな県民からも愛されるホタルイカですが富山県内ならではなのが、ホタルイカのお刺身です。
こちらは新鮮だからこそ提供できるもので、ホタルイカを生で食べる事のできる貴重な一品です。
ホタルイカの内臓を取りゲソ部分と分けて食べるお刺身。お店にもよりますが、とった内臓を味噌として醤油がわりに使うお店もあり、贅沢なお酒のアテになります。
イカでは珍しいコリコリ食感がたまらなく1枚づつ食べるもよし、複数枚まとめて食べるのも美味しいですよ。
次にホタルイカの代表格のホタルイカの酢味噌和え。
ボイルされたホタルイカから目を取り酢味噌とニラを和えて完成といういたってシンプル&簡単な一品。
好みでニラをアサツキやネギ・ワカメに変えるのも良いですよ。
個人的には小さい時から食べていたアサツキが一番BESTです。
先にお伝えした通りお刺身は首都圏でも難しですが、ボイルされたホタルイカだと産地にこだわらなければ手に入る事もあると思いますので、是非一度、ご賞味ください。
さて、ホタルイカは3月から5月にかけての食材になりますので、春の富山に訪れる際には是非召し上がって頂ければと思います。
なかなか春の富山に行けないや、たまたま行った時が春以外という事でしたら、加工したものにはなりますがホタルイカの醤油漬けを召し上がって頂ければと。
こちらもお酒のアテにオススメの一品。
お店によって色々な味わいがあるので食べ比べて見るのも良いかもしれませんね。
ちなみに富山ではホタルイカの身投げというのがあり、通常では漁場まで行かないと取れないホタルイカが大量に海岸に打ち上げられる時があります。
条件には諸説あり定かではないのですが、3月から5月の新月前後の夜や温かい南風の風が吹き温かい日等の深夜に見られる光景です。
身投げされたホタルイカは簡単に取ることができ手軽に食卓へ並べる事が可能ですが、寄生虫などの問題で必ずボイル処理が必要になります。
もし観光などでタイミングが一致した際は海岸に行ってみては如何でしょうか?
(生では絶対に食べちゃダメですよ…。)
春先に富山へ行かれる際は是非、見て楽しい・食して美味しいホタルイカを堪能してみては如何でしょうか?