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コンパクトシティの代名詞『LRT』の南北接続!車社会の富山で車が無くても快適環境♪

2015年3月14日に開業した北陸新幹線。

早いもので今年(2020年)3月14日に5周年を迎え、北陸富山と首都圏へのアクセスが格段に増し、富山から東京へ・東京から富山へと多くの方が利用しています。

 

北陸新幹線開業と併せて進めていた富山駅整備の一部で、在来線(あいの風とやま鉄道)の高架化がこのほど完了し、従来、富山駅南口と北口で分断されていたLRT(路面電車)が3月21日に南北接続が完了し、富山駅にて乗り換えすること無く行き来する事が出来るようになりました。

 

 

従来のLRT(路面電車)の運行状況

南北接続が完了する前の富山市内のLRT(路面電車)は、富山駅を起点として南側を走り南富山駅前や富山大学前へ向かう富山地方鉄道が管轄する路面電車と、同じく富山駅を起点として北側を走り岩瀬浜を結ぶ富山ライトレールが管轄するLRTがあったものの、北側から南側へ行く際は一旦、富山駅で下車し南側の路面電車への乗り換えが必要でした。

乗り換えの不便性はもちろんの事、以前までの富山駅では駅構内での南北の行き来が出来ず、一旦、地下の連絡通路を使って行き来することになり、時間も体力も消耗するのが現状でなかなか厄介な乗り換えだったのです。

 

観光で市内を巡ろうとすると、海側の岩瀬浜へ行くのに富山駅からLRTに乗って次に富山市内中心に行きたいと思うと富山駅での乗り換えが必須だった訳です。

 

それが3月21日から乗る時間帯の行き先にもよりますが、富山駅での乗り換えなしで海側から市内中心部・市内中心部から海側へ行き来する事が可能になり利便性が格段に増えたことになります。

 

 

そもそも『LRT』とは?

先ほどの文章の中でLRTや路面電車といった言葉が端々に出てきていますが、そもそもLRTとはなんぞや!?というのが正直なところ…。

鉄道好きな方なら詳しくわかるのかもしれませんが私も鉄オタではないので簡単な説明になってしまいますがどうやら『Light rail transit』(ライトレールトランジット)という英語の頭文字を取ってLRTのようです。

『Light rail transit』の訳としては軽量軌道交通というもので、大部分を専用軌道を利用し部分的には道路上の併用軌道を利用し少数編成で運行し、誰でも容易に利用できる交通システムの事のようです。

コスト的にも電車のように高コストではないようです。(素人の解釈ではこれが限界でした…)

そもそも、富山駅北側を走っているLRTは富山ライトレールが以前まで運営していましたが、元をたどれば旧JR富山港線の軌道をそのまま利用し、LRT化したことになります。

元々あった軌道を使っている為、たしかに建設コスト等は多くなかったのかもしれません。

 

南北接続が出来たことによって北側のLRTと南側の市内循環のLRTと市内を走る路面電車の3種類のコラボレーションが見れより一層、快適な交通手段になっていきそうですね。

また、LRT併せて従来の路面電車にも乗れるという珍しい公共交通が揃っているのも富山の魅力かもしれません。

 

 

LRTが造るこれかの富山市

富山県の県庁所在地がLRTが走る富山市です。

今の日本の地方都市では人口減少・超高齢化と併せて都市部への人口流失が課題であり県庁所在地である富山市ですらも例外ではなくその問題を突きつけられている状態です。

北陸新幹線が開業して5年が経ち、観光客が増加した良い側面もあれば、より手軽に行き来できるようになった首都圏への人口流失も大きな課題です。

かく言う私も北陸新幹線の開業に合わせて生活を東京へ移した一人です。

 

人口流失を止めるのは容易な事ではもちろんないのですが、逆に多くの地方都市のように住むための素材が無い県ではないと外に出てよくわかりました。

 

LRTのように富山駅を中心とした街づくりはまさにコンパクトシティの代表格だと思います。

車社会が当たり前の富山でも車が無い、乗れない方もいます。

ましてや車が必要でないところで住んでいた人たちにとっては便利に利用できる公共交通はありがたいものです。

 

あくまでも富山市を中心として考えた場合になってしますが、気軽に利用できるLRTや路面電車があり、どこへ行くにも不便なく生活環境が揃っていると考えれば住みよさのアピールには十分な判断材料になるのではないでしょうか?

 

人口減や人口流失の対策と併せて、県外からの移住誘致などの戦略に欠かせない存在になっていくのがLRT(路面電車)を含めたコンパクトシティの街造りだと考えています。

 

首都圏が近くなったから人口流失が多くなったは逆手に取れば気軽に富山で生活が出来るという逆転の発想で街造りを進めていけばどこの地方都市にも負けない県になっていけると思います。

 

 

さて…、何か方向性があまりにも社会的になってしまいましたが、今回ご紹介したLRT(路面電車)の南北接続は地元の人々はもちろん、観光される方にとっても非常に便利に、そして快適に乗ることが出来るようになったと思います。

また、このLRT(路面電車)では乗る車両にも注目です。

旧富山ライトレールで走っていた『ライトレール』(愛称ポートラム)や富山地方鉄道管轄だった『CENTRAM』(セントラム)・『SANTRAM』(サントラム)に併せて路面電車の『デ7000形』や『デ8000形』などの新旧入り混じった車両を見ることが出来ます。

なんと、『ライトレール』は国民的アニメ『サザエさん』でも紹介され富山観光に来たサザエさんが乗った車両でもあります。

『ライトレール』には赤色の車両がありその車両に乗った人は恋が叶うとか…。

(サザエさんではその赤色の車両に乗るためにカツオ君がしばらく粘ってましたね~)

 

鉄オタでなくても乗って快適、見て楽しいLRT(路面電車)に一度、乗車してみては如何でしょうか?

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