グルメ

富山県民は昆布がお好き♪消費量日本一の昆布愛!!

よくテレビ番組などで大阪のおばちゃんは必ず鞄の中に飴玉をもっているという情報や検証がありますが、富山のおばちゃんは鞄の中に【昆布】を持っています…!

まあ、これは大阪程ではないので皆が皆というわけではありませんが…。

しかしながら、少なからずとも鞄の中に昆布を持っている人が一定数居るのです。

昆布といっても昆布を丸々1本持っているわけではなく、カットされ一口サイズになった昆布をジップロックなどに入れて持ち運んでいる人が多いようですね。

 

そう、今回のグルメテーマは『昆布』です!

2017年~2019年の統計調査でも昆布購入金額が日本一だった富山県。

各回の統計調査でも必ず上位にランクインする富山県民の昆布への愛を見ていきましょう♪

 

 

富山県と昆布の繋がり

2017年~2019年の総務省の統計調査では昆布購入金額が全国平均は916円に対して富山の購入金額は2,002円、2位の京都は1,581円とずば抜けた購入金額です。

では、いかにして富山の人たちがそんなに昆布を好きになったのか…。

 

富山→富山湾→昆布が豊富に取れる…、そう思いたいのは山々ですが、富山では産業とした昆布の生産はほぼ皆無のようです。

富山で消費される昆布のほとんどが北海道産の昆布です。

(富山に限らず日本の昆布は約90%が北海道産になります)

 

では、どうして遠く離れた地の昆布が富山にここまで愛されたかというと、大きく3つの事が挙げられます。

 

先ずは日本海海運の北前船、次に売薬、そして北海道の開拓民です。

 

一つ目と二つ目は同時期にはなりますが北前船と売薬さんになります。

江戸時代までさかのぼり、北前船と売薬は密接にかかわってくるのですが、北前船の貿易で北海道へ荷を運んで、帰りの荷として昆布を購入し各地で販売し、その一部を薩摩(現在の鹿児島県)へ運び、薩摩藩が琉球(現在の沖縄県)を通じて中国へ昆布を送り、売薬は中国から貴重な薬の原料をもらい、間に入った薩摩はこの貿易で出た利益でひっ迫した藩財政を立て直したと言われています。

ちなみに、歴史好きな方ならお分かりかと思いますが江戸時代は鎖国時代なので海外貿易は長崎県の出島のみで行っていた為、この薩摩藩経由の中国との貿易は密貿易(密輸)にあたります…。

まあ、その話は横に置いておいて、売薬は産業のテーマでもご案内した通り富山の一大産業ですし、北前船も富山に多くあった為、北海道の昆布が富山では容易に流通したと思われます。

 

また3つ目は北海道への移住開拓者です。

富山からの北海道の開拓者は約4万戸にのぼり、北海度で取れる昆布を故郷の富山へ送る人が多かったようですね。

 

つまり、富山では昆布は取れないものの、江戸時代から明治にかけて北海道の昆布が多く入ってきて食文化に根ざしたという事になります。

 

 

富山県の昆布料理とは?

富山での昆布料理の代表格としては、おにぎり・こぶ締め・蒲鉾(かまぼこ)ではないでしょうか?

 

まずはおにぎりですが、富山のコンビニへ行くと通常の海苔のおにぎりと同様、普通にとろろ昆布のおにぎりが多く並んでいます。

海苔のおにぎりは中身(梅や鮭などなど)で勝負といった感じですが、とろろ昆布のおにぎりは中身より昆布の味で購入する人が多いですね。

 

次に、こぶ締めです。

こぶ締めって?という人も多いかと思いますが、正式には昆布締めのことを言っております。

小さい時から『こぶ締め』『こぶ締め』と聞いてきたため中々『昆布締め』が慣れなくて。

昆布締めは最近では県外の居酒屋でも容易に食べられるようになりましたが、元は富山の郷土料理になります。

カジキ・ヒラメ・スズキといった魚のお刺身を昆布に挟んで寝かせることによって、余分な水分が昆布に吸われ昆布の旨味が刺身に移るのでより一層、おいしく刺身を食べることが出来ます。

刺身はもちろんの事、中には山菜やキノコ、中には肉等を昆布締めして料理に使う家庭もあるようですね。

 

最後は蒲鉾(かまぼこ)です。

蒲鉾は別の機会のグルメで取り上げたいと思いますので簡単にはなりますが、蒲鉾のもとであるすり身を昆布で巻いたものが昆布かまぼこです。

昆布締め同様、昆布の旨味エキスがすり身に浸み込み通常の蒲鉾とは一味違う味わいになっています。

 

 

ご紹介した昆布料理以外にも普段の何気ない富山の食卓に欠かせない存在の昆布。

お味噌汁一つとっても白おぼろ昆布を入れる家庭や、黒おぼろ昆布じゃないとダメいった家庭それぞれのこだわりもあります。

ここまで昆布が各家庭に定着し、今も根付いている富山の昆布文化はまさに驚きですね。

 

かく言う私も、富山から出て気づきましたが、県外のスパーの昆布コーナーの種類の少ない事にビックリ!

富山では平気で棚の端から端まで多くの昆布が並んでいて当たり前だったのに、県外のスパーでは多くても20種類程度。

しかも多くが出汁用の昆布ばかり…。

ですので、いまだに地元へ行った際は次に来る時までの必要な昆布商品を、買うだけ買って

持って帰って来ているくらいです(笑)

 

富山へ行った際はお土産コーナーの昆布はもちろんですが、よろしければ街中にあるスパーの昆布コーナーを覗いてみてください!

種類はもちろんの事、普段目にしない商品もあったりしますので是非、購入して味を楽しんでみては如何でしょうか♪

-グルメ