暮らし

雪国富山!富山県の雪事情とは? 『道路にある○○の向きが…』

今年も富山地方気象台より10月17日に立山の初冠雪が発表され、平年より9日ほど遅いものの、富山もいよいよ雪シーズンの到来ですね。

 

北海道・東北・信越・北陸の4地方は言わずもがなの豪雪地帯です。

 

そこで今回はこれから冬本番を迎える富山の雪事情をご案内致します!

 

ちなみ、立山の『初冠雪』は富山地方気象台(富山市の中心に近い富山県富山市石坂2415)から見て山頂付近が積雪で白く見えた事を表しているので、実際は山が雲に覆われていて冠雪を確認する事が出来ない事もあるので、立山の冠雪イコール立山の初雪の日とはならないようですのでご注意を。

 

 

富山の雪あれこれ

先ずは富山の初雪から終雪に関してですが昨年は初雪が遅めの12月6日です。

1981年から2010年統計の初雪の平年値は11月30日で終雪(しゅうせつ)が4月5日

となっており雪日(雪が降った日数)が71.7日となっているようです。

平年値で見てみると、初雪の11月30日から終雪の4月5日までの127日間(2月は28日で計算)の間で2日に1日は必ず雪が降っている計算になります。

 

ちなみに余談ではありますが雪が降る前にはよく雷が鳴り、この事を雪お越しやブリお越しとよく言っていました。

(ブリお越しは初雪と共に寒ブリが獲れるシーズンになるからのようです)

 

さて、次に雪の量についてですが、ご年配の方なら知っておられる方もおられるかと思いますが、富山では昭和時代の38(サンパチ)豪雪、56(ゴウロク)豪雪と甚大な被害が出たほどの雪が降る事があります。(詳細は割愛します…)

近年では2018年(平成30年)の2月4日~8日に掛けて大雪では最深積雪が富山市でも75cmという近年まれにみる雪の量となりました。

(県内外では在来線の運転見合わせはもちろん、北陸自動車道の閉鎖や、国道8号線の通行止めなどが発生。しかし北陸新幹線のみは運行しており雪の強さにビックリしていました…)

 

1990年(平成2年)~2019年(令和1年)の平均累計降雪量は富山市で266cm、最深積雪は55cmとなっており、平均降雪量は青森市・札幌市・山形市に次いでの4番目の多さで、最深積雪は青森市・札幌市に次いでの3番目の多さになります。

 

 

これが雪国仕様! 信号機の向きが…!?

さて、富山の雪の量などはおわかり頂けましたでしょうか?

 

そんな雪国富山ですが、なんとその雪対策の一つとして県内にある信号機はほぼ全て縦仕様なのです!

雪が降らない地域にある横型の信号機では雪が降った際に面積が大きい分、重さで耐えれなくなり折れたりするのと、横型だと雪がおおいかぶさったり氷柱の影響で信号が見づらくなる為に縦型で設置してあります。

 

富山県以外にも北海道・秋田県・山形県・新潟県・福井県が道県内ほぼ全ての信号で縦型仕様のようです。

(青森県・宮城県・福島県・石川県・長野県・岐阜県・滋賀県・兵庫県にも一部信号機で縦型があります)

 

富山に住んでいた時はそれが当たり前で気にもしなかったのですが、東京で暮らすようになり、つい先日も久しぶりに車で帰省をしましたが高速道路を降りた瞬間に出てきた縦型信号機に非常に違和感を覚えてしました…。

 

ここ最近は新幹線で帰る事が多く、信号はあまり気に留めなかったのですが、車の運転をしていると否が応でも目に入るので久々に雪国の洗礼を浴びた気がします。

 

 

道路から水噴射? 諸刃の剣にもなる消雪装置!

縦型信号同様に、富山県内のいたる所で見る事が出来るのが道路に埋め込まれた消雪装置です。

 

大体が道路の中央線付近に設置してあり、降雪時に水を出し、雪が積もらないように水で溶かしているのです。

なかには中央線付近ではなく、道路の両端から中央にめがけて水を噴射するタイプの消雪

装置もあります。

 

出てくる水が水道水と思われる方もいるかもしれませんが、基本的には地下からくみ上げている地下水です。

地下水は冬場でも一定の温度を保っているので、その温度差を利用して雪を溶かしています。

 

しかし、この消雪装置が中々曲者なのです。

 

先ず一つ目が、大雪になった際は消雪が間に合わず雪が積もってしまい、雪の無い所と積もっている所で段差が出来、車で運転しているとハンドルは取られるし、タイヤが段差に入りガタガタ揺れるはで死にもの狂いの運転になります。

 

次に、放射冷却などで冷え込んだ日の朝は消雪装置から出た水が道路一面、凍っているという事です。

雪道特有のアイスバーンだと目視でもわかるので気を付けて運転するのですが、水で凍った路面はアスファルトの色によっては凍っているのか否かの判断が難しく、より慎重な運転が必要になります。(特に橋の上など…)

 

雪を溶かしてくれる良い面がある一方で、道路が凸凹になったり、凍ったりするので消雪装置はまさに諸刃の剣ですね。

 

 

さて、富山の雪事情は如何だったでしょうか?

 

毎年冬が近づくと、『今年はクモが多かったから大雪かな…』、『気象庁は暖冬って言ったけど嘘だろ…』とか何かと雪に頭を悩ますシーズンです。

 

しかし、この雪のおかげで観光名称である立山の雪の大谷や、足りなくなることのない豊富な水資源があるのですから、雪と上手く付き合っていく事も必要ですね。

 

また、雪の季節の富山も格別な景色を見る事が出来ます。

北陸新幹線の車窓から見る事が出来る雪化粧した立山連峰はもとより、白銀の富山市内を散策するのも一興です。

食では寒ブリ・ベニズワイガニなど冬にしか食べれない食材も豊富なので、是非一度、冬の富山を楽しんでみては如何でしょうか?

-暮らし